大湯温泉-共同浴場-

1970年代初頭の大湯温泉の共同浴場の概況を詳述してみた。現況調査は(2010年頃)はしていない。

共同浴場

現在、共同浴場は4地区毎に1つづつ、計4つあり、管理等は市が受けもっている。
各共同浴場に使用する源泉は、前述したように、大湯財産区有の土地に湧出する源泉を使用しているが、川原の湯共同浴場のみが鹿角市有となっている源泉地の源泉を利用している。
過去においては、部落の共同浴場の入浴は無料であり、その管理には、湯守(部落でぶらぶらしている人を頼んだ)があたっていた。湯守は管理費用を部落から受けるのでなく、鹿角郡を廻って、入湯者から入湯料金として米をもらって歩いていたといわれる。
現在は、市が任命した管理人が、掃除一切の管理を受け持っており、給料関係は市が負担している。因みに、その給料は、上の湯1名、下の湯1名、川原の湯1名の計3名で年間756,000円、荒瀬の湯1名で、年間1,735,800円である。荒瀬の湯の管理人の年間給与が他と比べて高いのは、入湯客の数がそれだけ多いからであるといわれる。
地元では、浴場管理委員会を設けて、各共同浴場の浴場管理を審議している。年3回審議され、委員は各共同浴場の代表者4名を含む計11人で構成され、委員長が議決を取る。管理費用を含めた補修費等も地元=財産区がだしており、昭和49年の大湯財産区特別会計予算では、繰出金23040(千円)中、大湯光栄浴場補修費として44万円、同浴場管理費として50万円が支出されている。市側では1年間の管理費用と管理人の給与も含めて、約300万円支出している。規模としては荒瀬の湯が最も小さいが、全体としては、80㎡前後である。設立は多く、昭和30年代に行われている。