温泉権と温泉集落

★書きかけのWebです。現在は大滝温泉の一部がある程度完成しているだけです。順次upしていきます。

そもそもこのようなサイトを開設しようと思った契機は、温泉狂が1970年代に、大滝温泉、大湯温泉(下の写真は大湯温泉下の湯-財産区有の温泉-)、湯瀬温泉、八幡平の温泉集落を調査研究したことに由来する。かなり詳細な調査をしたので、調査の成果を何とか形に残したいと思い、Webの勉強もかねて、ホームページにまとめてみた。今から15年位前である。大湯財産区有下の湯
幸い、内容の珍しさもあって、2001年には、日経ネットナビ『インターネットホームページ2001年版BESTBOOKMARK』に2001年BESTBOOKMARKとして選ばれ、さらに『50代からの特選ホームページガイド』(株)ブティック社、『インターネットで旅準備』角川書店などに紹介された。ただ、残念なことに、サイトを開設していた企業が、サイト全体を閉鎖したこともあって、サイトそれ自身がなくなってしまった。
しかし、ネットサーフィンをしているうちに、温泉狂のような方向でサイトを開設しているところが少なく感じたことと、調査研究の中身(秘匿していた内容も含め)が時効を迎えつつあるかなと考え、再度Webの勉強も兼ねて、作り込んでみたのがこのWebである。
ただ、温泉狂は法律の専門家ではないので、温泉権自体を深く考察するということはしていない。

大滝温泉、大湯温泉、湯瀬温泉、八幡平の温泉集落と温泉権

大滝温泉、大湯温泉、湯瀬温泉、八幡平の各温泉集落を調査研究対象に選んだ目的は、通称『一軒宿の温泉』の温泉集落?と、温泉街を形成するような温泉集落との相違を明らかにすることにあった。
調査研究のかたわらで、「一温泉地一経営体」(山村順次氏)のような考え方や、川島武宜「温泉権の研究」に出会い、『一軒宿の温泉』の温泉集落と、温泉街を形成するような温泉集落との相違が生じるのは、温泉権が深く関係しているのではないかと考えた。
大深温泉オンドル小屋そこで大都市圏から離れた、かつ湯治によってそれなりの集客効果をもっている温泉地として、大滝温泉、大湯温泉、湯瀬温泉、八幡平の各温泉集落を選び、彼の地の温泉権や温泉権に関係すると思われる集落の沿革、集落形成者などを調査した。
詳細は左記の各章に譲るとして、その結果をまとめると次のようになった。
大滝温泉は、市町村合併に伴い、泉源統一と源泉の集中管理を行い、今日に至っている。湯量および温泉権に対する認識あるいは温泉集落の関係がよく分かる温泉地だった。
大湯は源泉が豊富なため、温泉街が横に伸びるように発展し、現在でも温泉街の雰囲気をよく残している。
湯瀬は前記2温泉に比べて、狭小な土地と泉源の数は豊富ではないことにより、塊村状の温泉集落を形成した。しかし、大滝のように泉源統一と源泉の集中管理はせず、巨大な旅八幡平藤七温泉館が覇を競うようになった。また一方では温泉権に対する認識で温泉権が抱える独特の問題(ゲヴェーレ(独 GEWERE)?)が惹起された温泉地だった。
八幡平の温泉(写真は八幡平の代表的な一軒宿藤七温泉)は、泉源の多くが国有林野に属することで、温泉利用に関して国家の関与が著しく、冬季の大量の積雪(冬住み)もあり、資本の投下が進まず、その多くが1軒宿の温泉にとどまった。